フリーランスイラストレーターの収入は安い？年収相場や案件獲得方法を徹底解説

「イラストレーターとしてフリーランスで独立したら、収入はどのくらいになるだろうか」と考えたことはありませんか。

会社を辞めてフリーランスになれば、収入が増える可能性がある反面、自分で全ての業務を管理しなければなりません。

この記事では、独立に向けて必要な技術を向上させる方法から、欠かせない経営の知識、安定した収入を確保するための方策まで、実践的な情報を網羅しています。

さらに、独立後の生活がいかに充実するかなど、新たな可能性についても検討します。

フリーランスへの一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。

フリーランスイラストレーターの年収

イラストレーターとしてフリーランスで活動する場合、収入は案件や能力によって大きく異なります。

優れた技能や実績を持つイラストレーターは、プロジェクトの上流工程から携わる機会が増えるでしょう。

その結果、より高い責任が求められるため、年収が増加する傾向があります。

フリーランスイラストレーターの収入事情

前述のように、収入は案件の内容や技術レベル、担当する仕事の量によって大きく変動します。

一般化は難しいものの、文筆業を含むフリーランスの年収は、「200万円未満」が最も多い傾向にあります。

次に多いのは「200万円〜400万円未満」のようです。

引用：フリーランス白書2019

豊富な経験を持つイラストレーターは、高額な案件を担当することが多く、結果として年収が大幅に増加するケースが多く見られます。

一方、新人や実績の乏しいイラストレーターは、比較的低単価の仕事を多く受けることになり、安定した収入を得るまでには時間を要するでしょう。

フリーランスとして成功を収めるには、市場における自身の立ち位置を正確に把握し、適切な戦略を立てることが不可欠です。

フリーランスイラストレーターの料金相場

料金設定も年収と同様に、イラストの種類や使用目的、作品の複雑さによって大きく異なります。

下記は代表的なイラストの種類と相場を示した表です。

案件によって相場に大きな開きがある他、市場価格を理解し、適切に料金を設定することが成功への重要な要素となります。

会社勤めのイラストレーターの収入との比較

求人ボックスのデータによると、企業に勤めるイラストレーターの平均年収は362万円でした。

引用：求人ボックス

これは先ほど述べたフリーランスイラストレーターの収入と比べると、やや高めの数字といえます。

ただし、フリーランスイラストレーターの場合、担当する案件の料金や実績など、様々な要因で収入が変動します。

先ほどの料金相場を基に計算してみましょう。例えば、単価20,000円のカットイラストを月に15件受注すると、年収は360万円になります。

実際には、経験や実績が評価されれば高単価案件の獲得も可能です。

さらに、効率的に仕事をこなし、人気イラストレーターになれば年収1,000万円も視野に入るでしょう。

フリーランスの収入は自身の努力次第で変動するため不安定な面もありますが、会社員では得られない高収入を目指せるのが特徴です。

イラストレーターのフリーランスと会社員の相違点

フリーランスのイラストレーターと企業に勤めるイラストレーターの間には、次のような顕著な違いが存在します。

• 月給ではなく案件ごとの報酬として収入を得る
• 獲得するための営業活動が必要になる
• より独創性の高い作品が求められる

イラストレーターがフリーランスとして独立する際には、これらの条件を考慮する必要があります。

月給ではなく案件ごとの報酬として収入を得る

フリーランスイラストレーターの収入形態は固定給ではなく、完全な成果報酬制となっています。

個々の案件に応じて設定された報酬を受け取る仕組みであり、高収入を得る可能性がある一方で、仕事が少ない時期には収入が不安定になることもあります。

フリーランスとして独立する際は、収入の変動に対応しながら安定したキャリアを構築するため、財務管理が極めて重要です。

獲得するための営業活動が必要になる

フリーランスのイラストレーターは、自身で営業活動を展開し、依頼主を見つけるスキルが不可欠です。

案件を効率的に獲得するためには、作品集の充実化、SNSや専門サイトを活用した自己PR、交流イベントへの参加などが推奨されます。

継続的に新しい依頼主を獲得できれば、安定した収入とキャリアの継続が実現できます。

より独創性の高い作品が求められる

フリーランスイラストレーターには、個人の独創性と作品の独自性がより強く求められます。

一般的なデザインよりも、斬新で個性的なアプローチを好む依頼主も数多く存在します。

特徴的な表現方法やアイディアを持つイラストレーターは、市場での需要が高いです。

自身の創造的なビジョンを追求し、仕事に反映させることで、フリーランスとしての地位を確立し、より多くの案件を獲得できる可能性が高まります。

イラストレーターのフリーランスになるメリット

イラストレーターがフリーランスとして活動を始めると、次のようなメリットを体験できるでしょう。

• 人気が出れば収入が大幅に増加する可能性がある
• 場所に縛られず仕事ができる
• 多様な依頼主から仕事を受けられる
• 自分の描きたい絵柄を追求できる

イラストレーターが独立することで、創造的な職業ならではの利点を享受することができます。

人気が出れば収入が大幅に増加する可能性がある

フリーランスイラストレーターが評価され、成功を収めると、収入面で非常に大きな報酬を得られる可能性が高まります。

特に独自の表現方法や高い技術力が認められると、より規模の大きな高額案件のオファーが増えるでしょう。

人気イラストレーターになれば、固定給の会社員では得られない利益以外にも様々な利点があります。

例えば、多様な経験からの成長機会や、業界内での名声も獲得できます。

フリーランスイラストレーターとして成功を収めるには、継続的な技術向上と市場動向の分析に注力することが重要です。

場所に縛られず仕事ができる

イラストレーターに限らず、フリーランス全般の利点として、地理的な制約なく仕事ができることが挙げられます。

インターネット環境さえあれば、世界中どこにいても依頼主とコミュニケーションを取り、プロジェクトを進行できます。

時間や場所に縛られない自由な働き方ができるということは、新たな環境や文化の影響を受けながら創造的な仕事に取り組めるということです。

自分のライフスタイルに合わせて柔軟に仕事場所を選択できるため、ストレスの少ない環境を構築しやすいのも大きな利点といえます。

多様な依頼主から仕事を受けられる

フリーランスイラストレーターは、特定の組織や案件に縛られることなく、多様な依頼主と協働する機会があります。

デザイン関連の仕事は、幅広い業界での経験を積むことができるため、職業としての適応力と見識が拡大します。

様々な依頼主との仕事を重ねることで、最新のデザイントレンドや必要とされる技能なども自然と習得できるでしょう。

さらに、複数の収入源を確保することで、万一いずれかの契約が終了しても経済的な影響を最小限に抑えることができます。

自分の描きたい絵柄を追求できる

イラストレーターがフリーランスになると、自分が好むタッチ、デザイン、スタイルのイラストを依頼主に提案する機会が増えます。

会社勤めのイラストレーターは、デザインなどを企業の方針に合わせる必要がありますが、フリーランスでは自身のアートスタイルを追求し、個性を表現できます。

作品に自分らしさを込められれば、独自のブランドを構築する機会となり、市場での独自性を維持しながら依頼主に斬新な視点を提供できるでしょう。

さらに特定の専門市場をターゲットに営業活動ができるようになるため、継続的な仕事の依頼につながる可能性もあります。

また、自分の熱意に沿って仕事ができるため、長期的には職業への満足度が向上し、楽しみながら仕事を続けられるでしょう。

フリーランスイラストレーターが仕事を獲得する方法

フリーランスイラストレーターとして独立し、案件を獲得するには、以下のような方法があります。

• 知人や友人からの仕事依頼を受ける
• イラスト専門サイトやコンペティションを活用する
• 既存の依頼主から新たな紹介を得る
• SNSを通じて仕事を募集する
• イベントや交流会に積極的に参加する
• フリーランス向けエージェントサービスを利用する

様々な手段で新規依頼主を開拓できますが、上記の方法であれば経験の浅い方でも比較的容易に案件を獲得できるでしょう。

知人や友人からの仕事依頼を受ける

知人や友人から仕事を受けられれば、これ以上に信頼できる案件獲得方法はありません。

すでにあなたの能力や仕事の質を理解している人々は、新たな依頼主への紹介がしやすく、迅速に信頼関係を構築できます。

また、知人や友人を通じて最初の案件を受注すると、作品集を充実させる絶好の機会にもなるでしょう。

経験の浅い方でも実績を積むことができるため、将来の仕事獲得につながる可能性があります。

イラスト専門サイトやコンペティションを活用する

イラスト専門サイトやコンペティションへの参加は、潜在的な依頼主に自身の能力をアピールする効果的な方法となります。

特に、PIXITAやイラストACなどのプラットフォームがおすすめです。

多様な表現方法や技術を駆使した作品を投稿することで、幅広い利用者の目に触れる機会が得られます。

また、自身の作品がニーズに合えば希望のユーザーに販売できる機能も備わっているため、収益を上げながら知名度も向上させることができます。

これらのデザイン紹介・販売サイトは、定期的なコンペティションやキャンペーンも実施しているため、プロフェッショナルな仕事につながるチャンスとなるでしょう。

既存の依頼主から新たな紹介を得る

すでに仕事を受注している信頼できる依頼主からの紹介は、新たな案件や継続的な収入源を確保するのに効果的です。

現在の依頼主に満足いくサービスを提供すれば、自然と次の仕事へとつながる可能性があります。

安定した仕事の流れを創出するだけでなく、専門的なネットワークを拡大し、業界内での評価を向上させる一助にもなります。

SNSを通じて仕事を募集する

SNSを効果的に活用することで、フリーランスイラストレーターにとって大きな機会が生まれる可能性があります。

InstagramやTwitter、Facebookなどは、イラストレーターとの相性が良く、自身の作品をアップロードし、ポートフォリオとして公開できます。

投稿が拡散されれば、潜在的な依頼主にリーチすることも可能です。

ただし、単に投稿するだけでは宣伝効果は限られます。ハッシュタグやトレンドワードなどを活用して、特定の専門市場をターゲットにすると効果的でしょう。

さらに、SNSでの投稿は、フォロワーとの交流から直接的な反応を得られるのも大きな利点です。

イベントや交流会に積極的に参加する

イベントや業界の交流会に参加することも、案件獲得の効果的な方法として推奨されます。

同業者や潜在的な依頼主との直接的なネットワーキングが可能になります。

新たな仕事の機会を見出す場となるだけでなく、最新の業界トレンドや技術に触れられるのも大きな利点です。

実際に対面することで信頼関係を構築しやすくなり、仕事の紹介や協働の話が進展することもあります。

フリーランス向けエージェントサービスを利用する

フリーランスとして活動するイラストレーターが案件を探す際、最も効率的な方法の一つがエージェントサービスの利用です。

エージェントは依頼主のニーズに合ったフリーランサーを探し、適切なマッチングを行う役割を担います。

さらに、契約の詳細や報酬交渉など、ビジネス面でのサポートも提供してくれるため、創作活動に集中できるようになるのも大きな利点です。

エージェントを活用することで、より規模の大きなプロジェクトに参加する機会も増え、キャリアの発展につながります。

【未経験OK】フリーランスイラストレーターに最適なエージェントサービス5選

フリーランスとして活動するイラストレーターに適した、案件を見つけられるエージェントサービスを5つご紹介します。

• ITプロパートナーズ
• ココナラテック
• ランサーズエージェント
• Midworks
• ROSCA freelance

それぞれ見ていきましょう。

1位：ITプロパートナーズ

ITプロパートナーズは、ITおよびクリエイティブ分野に特化した仕事を提供するエージェントサービスです。

特に、デジタルイラストやWebデザインの案件が豊富に用意されています。

また、リモートワーク対応の案件が多数あり、場所を問わず仕事ができる柔軟性が魅力的です。

最新の技術トレンドに敏感なクリエイターに特に適しており、創造性を発揮できるプロジェクトでスキルを向上させる絶好の機会を提供しています。

2位：ココナラテック

ココナラテックは、フリーランスのクリエイター向けに多様な案件を紹介しているエージェントサービスです。

独自のスタイルや表現を活かしながら依頼主と直接やり取りができるため、フリーランスとしての自立性が高まります。

また、自身の作品をポートフォリオとして潜在的な依頼主にアピールできるのも特徴です。

反応を直接得ながら交渉できるため、透明性の高い取引が実現できます。

3位：ランサーズエージェント

ランサーズエージェントは、大手クラウドソーシングサービスであるランサーズを運営する企業が提供するエージェントサービスです。

デジタルイラストやグラフィックデザインの案件が豊富で、新人から熟練者まで様々なスキルレベルのクリエイターが活躍できる環境が整っています。

また、求人募集の案件も紹介しているため、案件数の多さも魅力的です。

そのため、短期の小規模な仕事から長期の大型プロジェクトまで、多様なニーズに対応した案件を見つけられるでしょう。

4位：Midworks

Midworksは、フリーランスのイラストレーターに幅広い業界のプロジェクトを提供しているサービスです。

デザイン関連の案件では、広告、出版やメディア分野の仕事を多数取り扱っており、創造的な分野でキャリアを積みたいイラストレーターに適しています。

案件の詳細が明確に示されているため、条件交渉や仕事の選択がしやすいのも特徴の一つです。

自身のスキルと関心に最も合致した案件を効率的に探すことができるでしょう。

5位：ROSCA freelance

ROSCA freelanceは、充実したサポートで評判のエージェントサービスです。

フリーランスイラストレーターとして初めて働く方に特に適しているでしょう。

また90万円以上の高額報酬が期待できる案件も多数用意されています。

効率的に収入を得ながら実務経験を積める点も魅力的です。

ROSCA freelanceの案件を見る

フリーランスイラストレーターとして独立前の必須準備

イラストレーターとしてフリーランスで成功を収めるには、以下の事前準備が不可欠です。

• 実践的な経験を積む
• イラストレーターとしてのネットワークを構築する
• ポートフォリオを整備する
• 十分な資金を蓄える

これらの準備は、フリーランスとして活動を始める上で必須と言えるものです。しっかりと取り組んでおきましょう。

実践的な経験を積む

フリーランスイラストレーターとして独立するためには、まず実務経験が欠かせません。

実際の現場での経験を通じて、多様な依頼主の要望を理解し、締め切りまでに高品質な作品を提供する能力を養いましょう。

また、実務経験は技術面だけでなく、依頼主とのコミュニケーションやプロジェクト管理のスキルも向上させます。

初めのうちは、小規模なフリーランスの仕事や、経験豊富なイラストレーターとの協働を通じて、業界の知識やノウハウを習得することを心がけましょう。

イラストレーターとしてのネットワークを構築する

フリーランスイラストレーターとして成功を収めるには、幅広いネットワークが不可欠です。

業界のイベントやセミナー、ワークショップなどに積極的に参加し、同業者や潜在的な依頼主との関係を築きましょう。

人脈は、新たな仕事の紹介やキャリアに関する助言、技術的なサポートなど、様々な形でキャリアを後押ししてくれます。

また、SNSを効果的に活用することをお勧めします。より多くのプロフェッショナルとつながり、自身の作品を広く発信する機会を増やせるでしょう。

ポートフォリオを整備する

作品集は、あなたの能力を示す重要なツールの一つです。

依頼主は作品集を通じて、あなたの表現スタイル、技術力、適性を判断します。

多様な作品を公開しておくことで、幅広い分野の依頼主にアピールできます。

ウェブサイトやSNSなど、閲覧者がアクセスしやすい環境に整備されていることを確認し、定期的に最新の作品を追加しましょう。

また、各プロジェクトの背景や解決した課題、使用した技法についての説明を加えると、より専門性の高い印象を与えられます。

十分な資金を蓄える

フリーランスとして独立する際には、初期の不安定な収入に備えるため、ある程度の貯蓄があると安心です。

仕事が少ない時期の生活費や、緊急時の備え、また新しい機材の購入やスキルアップのための投資にも活用できます。

独立後の財政的な余裕は、仕事を選ぶ際のプレッシャーを軽減し、長期的なキャリア形成に集中するために重要です。

目安としては、無収入でも半年間は生活できる程度の貯蓄がおすすめです。

フリーランスとしての生活が軌道に乗るまで、経済的な安定感を持って仕事に取り組めます。

経済面に余裕が出てきたら、自己投資のための資金としても機能し、専門家としての成長をサポートします。

イラストレーターのフリーランスに関するよくある質問

フリーランスイラストレーターとしてのキャリアを検討している方々から、頻繁に寄せられる質問にお答えします。

会社員からイラストレーターとして独立するには？

会社を辞めてイラストレーターとして独立するには、以下の重要なステップを踏む必要があります。

1. 十分な技術と作品集を用意する
2. フリーランスとしての法務・財務面の準備
3. 依頼主を獲得する

これらのステップを着実に進めることで、フリーランスへの転身が可能になるでしょう。

また、前述した準備も忘れずに行ってください。

フリーランスの確定申告は必要？

フリーランスとして活動する場合、確定申告が義務付けられています。

個人事業主として扱われるフリーランスは、年間の所得が一定額を超えた場合、所得税の申告と納税が必要です。

具体的には、1月1日から12月31日までの1年間の所得が48万円以上の場合、申告義務が生じます。

確定申告では、収入金額から必要経費を差し引き、正確な税額を計算します。

フリーランスとして働き始める前に、確定申告の手続き方法や必要な書類について十分に理解しておくことが重要です。

フリーランスイラストレーターになって「好き」を仕事に

イラストレーターがフリーランスとして独立することで、自分の「好きなこと」を仕事にできます。

自由な働き方を望み、創造的な才能を活かして収入を得たい方には、フリーランスとしての独立がお勧めです。

フリーランスイラストレーターとして活動を始めれば、自分のペースで仕事を選択し、好きなことで生計を立てる自由と充実感を味わえるでしょう。

あなたの才能と熱意を活かし、フリーランスの世界で新たな一歩を踏み出してみませんか。