犬が歯磨きを嫌がるときの正しい歯磨きのやり方&おすすめ便利グッズを解説【獣医師監修】

「ワンちゃんが歯磨きを嫌がるから大変」「どうすれば歯磨きを嫌がらない?」と、愛犬の歯磨きに困っている方は多いでしょう。

歯周病などのお口の病気を防ぐためにも歯磨きはしたいけれど、嫌がるワンちゃんに無理やり歯磨きをするのは、なかなか大変ですよね。

そこで今回の記事では、ワンちゃんが歯磨きを嫌がるときの正しい歯磨きのやり方と、おすすめ便利グッズを紹介します。

「そもそも、歯磨きをしないとどうなるの?」「歯磨きを嫌がる理由ってあるのかな?」など、気になる疑問も解決できますよ。

本記事を監修した獣医師
松本 千聖 岐阜大学応用生物科学部獣医学課程卒業。 3年ほど獣医師として動物愛護団体付属動物病院やペットショップ付属動物病院にて主に一次診療業務、ペット保険会社では保険金査定業務に従事しました。現在は製薬関係の業務に従事し、プライベートでは個人で保護猫活動並びに保護猫達の健康管理を行っています。

※商品紹介部分に関して監修者は関係ございません

目次

犬が歯磨きを嫌がるから困ってる…歯磨きしないとどうなる?

「ワンちゃんが歯磨きを嫌がるからなかなかうまく磨けない」と困っている方は多いはず。

とはいえ、歯磨きしないと愛犬のお口の健康や病気が気になりますよね。

ここでは「そもそも歯磨きをしないとどうなるの?」という理由に答えていきます。

口臭の悪化・歯周病の原因に!

歯磨きをしないワンちゃんは、口臭の悪化や歯周病のリスクが心配です。

ワンちゃんは虫歯にはなりにくいが、歯周病になりやすいという特徴があります。

歯周病の原因となる歯垢(プラーク)を溜めないためにも、毎日の歯磨きが重要です。

また、歯垢から歯石に変わるスピードは人間と比べて圧倒的に早く、3〜5日程度で歯石に変わってしまいます。

歯周病は愛犬の命に関わることもある

歯周病はお口の健康を損なうだけでなく、命に関わる危険な病気の原因になることも。

近年の研究により、歯周病菌が腎臓病や心臓病といった、重い病気を引き起こす原因に繋がることが分かってきています。

歯の健康は全身の健康に影響するといっても過言ではありません。

歯磨きを嫌がるからといって歯磨きを怠っていると、歯周病が原因で命に関わる病気を引き起こす可能性があることを知っておきましょう。

歯磨きをしないと寿命が縮むリスクも

歯磨きをしないワンちゃんは、歯磨きをするワンちゃんに比べて寿命が縮むリスクが高いといわれています。

先述したとおり、歯周病が主な原因です。

歯周病が原因で引き起こす、または悪化するリスクが高まる可能性のある病気は主に以下のとおりです。

  • 腎臓病
  • 心臓病
  • 口腔癌
  • 口腔鼻腔ろう
  • 潰瘍性口内炎

これらの病気を引き起こすリスクを下げるためには、やはり毎日の口腔ケアが大切になってきます。

歯をきれいに保つことで、犬の寿命が約2年伸びる※1という研究データがあるほどです。

大切な愛犬に健康に長生きしてもらうためにも、少しずつ歯磨き習慣を身につけると良いでしょう。

※1 参考:犬の歯周病の頻度と影響に関する検討

老犬こそ歯磨きが重要になる理由

老犬になると、若いころには気にならなかったお口のトラブルの発生リスクが高まるため、これまで以上に歯のケアが重要になります。

代謝が悪くなることで唾液の分泌量が少なくなったり、お水を飲む回数が減ったりすることで歯垢が付きやすくなります。

また、固いものが食べられない老犬は、デンタルガムなどで歯石対策をするのも難しいため、今まで以上に歯磨きによる口腔ケアが大切になってくるでしょう。

歯磨きをしたことがない犬は注意!

歯磨きをしたことがないワンちゃんは、すでに歯周病になっている可能性もあるので注意しましょう。

自分で歯磨きをできないワンちゃんや猫ちゃんは、歯周病の発生率も高いです。

成犬の約8割以上は歯周病、または歯周病の疑いがあるとされています。

歯周病の犬は重度になるほど口臭がひどくなり、軽度から重度では以下のようなにおいの特徴があります。

正常 無臭
軽度歯周炎 卵が腐ったようなにおい
中度歯周炎 キャベツが腐ったようなにおい
重度歯周炎 魚が腐ったようなにおい

正常な歯であればほとんど口臭は気になりません。

「最近お口のにおいが臭くなったような?」「老犬になって口臭が気になりだしてきた」といった場合は、しっかりお口の中をチェックしてあげましょう。

また、ワンちゃんが噛むなどの理由で歯磨きが難しい場合は、一度動物病院で見てもらうことをおすすめします。

犬が歯磨きを嫌がるのは理由がある

「うちのワンちゃんは歯磨きが嫌いでやらせてくれない」「急に歯磨きを嫌がるようになった」など、困っている飼い主は多いです。

ですが、ワンちゃんが歯磨きを嫌がるのには理由があります。

どうして歯磨きを嫌がるのか理解してあげられると、対策も打てますよ。

口を触られることに慣れていないから

ワンちゃんが歯磨きを嫌がる理由の1つ目は、口に触れられることに慣れていないからです。

基本的に、ほとんどのワンちゃんは口を触られることを嫌がります。

それなのに、急に口をあけられて固い歯ブラシでゴシゴシされては、びっくりして当然です。

「口に触られることに慣れていない」というワンちゃんの気持ちを理解して、少しずつ慣らしてあげると良いでしょう。

無理やり歯磨きされるのが嫌だから

ワンちゃんが歯磨きを嫌がるからといって、無理やり押さえつけて歯磨きをすると「歯磨きは嫌な時間」とワンちゃんは感じてしまいます。

歯磨きをしてあげたいという気持ちは大事ですが、まずは「歯磨きは楽しい時間」と認識させてあげることが大切です。

嫌がるワンちゃんに無理やり歯磨きをするのは、飼い主も大変ですし、ワンちゃんにもストレスを与えてしまいます。

お口を触らせてくれたらご褒美をあげたり、おもちゃやおやつを与えたりしながらお口に触れられるように慣らしていきましょう。

急に歯磨きを嫌がるときは歯周病の可能性も!

急にワンちゃんが歯磨きを嫌がるときは、歯肉炎や歯周病などを発症している可能性があります。

人間が虫歯になると歯が痛くなるように、ワンちゃんもお口のトラブルが起こると、歯や歯茎に違和感や痛みを感じます。

痛みのある状態で歯磨きをされては、嫌がるのは当然です。

「今までと反応が違う」「急に嫌がるようになった」など違和感を感じるときは、早めに動物病院へ相談しましょう。

犬が歯磨きを嫌がるときの正しい歯磨きのやり方!4STEPで解説

ワンちゃんが歯磨きを嫌がる場合は、正しい歯磨きのやり方の手順を参考に進めてみましょう。

「歯磨きがうまくいかない」と感じている方は、手順を飛ばしている可能性が高いです。

基本的に、「ワンちゃんはお口を触られるのは好きではない」という気持ちを理解してあげると、焦らずに続けられますよ。

STEP4まである手順は、1〜3ヵ月程度かけて、ゆっくり進めていけば大丈夫です。

STEP1.お口を触ることに慣れてもらう

正しい歯磨きのやり方のSTEP1は、お口を触ることに慣れてもらうことです。

急に触るとびっくりするので、スキンシップをしながらお口周りを触るようにすると、少しずつ慣れていきます。

「まて」ができる子なら、「まて」の最中に触ってみたり、撫でているときにお口も触ったりするなど嫌がらない工夫をしてあげましょう。

嫌がるときは、違う方法を試してみると良いですね。

ポイント

歯磨きを嫌がらない子になってもらうには、STEP1はとても重要です。

「お口を触られるのは嫌なことではない」「ご褒美がもらえるから嬉しい!」と、お口を触らせると良いことがあるとわかってもらうためにも、焦らずじっくりしつけてあげましょう。

STEP2.少しずつお口の中も触ってみる

お口周りを触ることに慣れてきたら、少しずつ口の中も触ってみましょう。

ポイントは、歯の手前の方から焦らず慣らしていくことです。

急に奥の方に指を入れてしまうと、噛まれることもあるので、嫌がる様子が見られたらすぐに止めましょう。

お口を開けてくれないときは、唇をめくって指を歯に沿わすように触ってみるところから始めてみると良いですね。

ポイント

「まて」とセットで覚えさせると、歯ブラシを使った歯磨きへのステップが楽になりますよ。

「あまり言うことを聞かないからうまくいかない…」と困ってしまう時もあるかもしれません。

ですが、飼い主が焦るとワンちゃんにも緊張が伝染するので、「いつかできればいい」と気楽に考えてじっくり愛犬と向き合ってあげましょう。

STEP3.歯磨きシートで磨いてみる

お口の中を触ることに慣れてきたら、歯磨きシートを使って歯を磨いてみましょう。

いきなり歯ブラシを使うと嫌がるワンちゃんも多いので、指を使って磨くことから慣れさせてあげると良いですね。

犬用歯磨きシートは、飼い主の指に巻き付け、ワンちゃんの口の中にシートを巻き付けた指を入れて歯を磨きます。

「歯磨きをするぞ!」と飼い主が意気込んでしまうと、ワンちゃんも緊張して嫌がってしまうので、リラックスして行いましょう。

じっとするのが難しいワンちゃんの場合は、左手で歯磨きガムをかませながら、シートを巻き付けた右手で少し磨いてみるなど工夫します。

ポイント

歯磨きをさせてくれたら、とにかくたくさん褒めてあげましょう。

「歯磨きがおわったらご褒美がもらえる!」としつけると、歯磨きは楽しいスキンシップの時間と覚えていきますよ。

STEP4.歯ブラシを使った歯磨きに挑戦!

正しい歯磨きのやり方の最後の手順は、歯ブラシを使った歯磨きです。

ここでも、急に奥まで歯ブラシはいれずに、様子を見ながら前歯から奥歯へゆっくり磨いていきます。

強くゴシゴシすると痛みを感じてしまい、歯磨きが嫌になってしまうので優しく磨いてあげましょう。

他にも、ワンちゃんの歯磨きにはいくつかのポイントがあります。

以下のポイントを参考に、適切に歯磨きを行ってあげましょうね。

ポイント
  • 歯ブラシの先が折れるのは力を入れすぎ
  • 犬用歯ブラシは犬種に合わせて選ぶ
  • 歯ブラシは歯と歯肉の間の境目に45度の角度であてる
  • 犬の歯磨きの頻度は毎日が望ましい
  • 慣れるまでは3日で歯の全体が磨けるように
  • 無理やりは禁物!ご褒美とセットで楽しい時間に

犬が歯磨きを嫌がるときにおすすめの犬用歯磨き粉5選!

歯磨きを嫌がるワンちゃんにおすすめの、便利で使いやすい犬用歯磨き粉を5つ紹介します。

嫌がるワンちゃんに歯磨きをするのは大変なので、自分の負担も減らせるアイテムを取り入れてみてください。

1位:ドクターデンタルワン

タイプ ジェル
フレーバー・味 ビーフ味
添加物 天然添加物使用
価格(税込) ・初回限定特別価格:2,178円
・通常価格:7,678円

ドクターデンタルワンは、楽天とAmazon両方の犬用デンタルケア関連で、ランキング第1位を獲得する実力派の歯磨きジェルです。

歯磨きを嫌がるワンちゃんには、ドッグフードに混ぜて食べさせることから始められますよ。

ビーフ味のおいしい香りに誘されて、苦手な歯磨きタイムが嬉しいご褒美タイムに!

「歯磨きが苦手で困っている」「歯磨きの時間を楽しみにしてあげたい」など、歯磨きを楽しい時間にしてあげたい飼い主におすすめします。

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ドクターデンタルワンの口コミ

2位:KINS WITH DENTAL-GEL

タイプ ジェル
フレーバー・味 ヤギミルク風味
添加物 天然添加物使用
価格(税込) 定期購入:4,980円/1ヶ月

KINS WITH DENTAL-GELは、歯石ケアに着目したジェルタイプの犬用歯磨き粉です。

動物病院と菌研究のプロによる共同開発で生み出された歯磨きジェルは、腸内から健康をサポートします。

「味がおいしいらしく歯磨きを嫌がらなくなった!」と、うれしい報告も見つかっています。

始めは指に塗って舐めさせるところから始め、ガーゼや歯磨きシート、そして歯ブラシとステップアップしていきましょう。

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KINS WITH DENTAL-GELの口コミ

3位:ドクターワンデル

タイプ ジェル
フレーバー・味 ヤギミルク風味
添加物 無添加
価格(税込) ・定期便初回価格:1,980円
・通常価格:7,980円

ドクターワンデルは、「のせて噛むだけ!」歯ブラシがなくても歯磨きができるデンタルケア商品です。

独自のダイヤモンドカットが自慢のデンタルスティック「カンデル」を噛ませるだけで、歯ブラシ不要で歯垢を絡め落とせます。

また、歯磨きジェルは国産の原料を厳選して配合されているから、飲み込んでも安心です。

「歯ブラシで磨くのはまだハードルが高い…」と困っている方は、噛ませるだけで歯石沈着を防げるドクターワンデルをおすすめです。

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ドクターワンデルの口コミ

4位:犬猫生活 口腔ケアサプリ

タイプ パウダー
フレーバー・味
添加物 無添加
価格(税込) 単品購入:4,928円

犬猫生活からは、「ごはんにふりかけるだけ」で口腔ケアができる、デンタルふりかけをおすすめします。

ふりかけ状の口腔ケアサプリメントなので、歯磨きを嫌がるワンちゃんにも取り入れやすいです。

成分には、人間用の歯磨きケア市場でも注目を集めるマスティック樹脂を使用。キリストの涙とも言われ、古代ギリシャより親しまれてきました。

歯磨きを慣れさせる段階のワンちゃんのお口の健康のために、ぜひ取り入れてみてくだい。

犬猫生活 口腔ケアサプリの公式サイトへ

犬猫生活(口腔ケアサプリ)の口コミ

5位:BowDent(バウデント)

タイプ ジェル
フレーバー・味 グレープフルーツ風味
添加物 天然添加物使用
価格(税込) ・定期便:2,330円
・通常配送:2,690円

BowDentは「歯周トラブル」「ニオイ」「歯の汚れ」というお口の3大トラブルを、まとめてケアしてくれるデンタルケアクリームです。

1本で4役をこなす、日本で唯一のオールインワンデンタルケア。指につけて塗るだけで、気になる汚れとニオイにアプローチします。

BowDentを使うだけで、歯磨き・口臭&保湿ケア・腸内ケア・コーディングまでカバーできますよ。

「見た目がシンプルでかわいい!」と購入する方もいるようです。

BowDentをAmazonで見る

犬が歯磨きを嫌がると悩んでいる人によくあるQ&A

最後に、歯磨きを嫌がるワンちゃんにお悩みの方に、よくある疑問とその答えをまとめて紹介します。

気になる質問がある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

歯磨きシートの代わりになるものはある?

歯磨きシートがない場合は、よくあるふつうのガーゼやコットンを代用してもOKです。

ただし、誤飲などのトラブルには注意しましょう。

舐めるだけでOKのグッズは効果ある?

歯垢や歯石のケアという観点では、舐めるだけでは少し不十分といえます。

舐めるだけで効果のある歯磨きジェルは、飲み込むことで腸内細菌を整え、お口の健康ケアを期待できる商品が多いでしょう。

歯に付着した汚れや歯垢を落とすには、ブラッシングが1番有効です。

歯磨きを嫌がって噛むときの対処法は?

お口を触られることを嫌がっているので、正しい歯磨きの方法のSTEP1「お口を触ることに慣れてもらう」から始めましょう。

ワンちゃんにとって口は急所の一つでもあるため、基本的に慣れていないと嫌がります。

無理やり歯磨きをするのではなく、まずは口を触らせることに慣れてもらいましょう。

口を開けさせる方法はある?

上顎の左右の犬歯の後ろに親指と人差し指を置き、指をゆっくり上へ持ち上げます。

そうすると自然に口を開けてくれます。

犬の歯磨きはいつ頃から始める?

ワンちゃんの歯磨きは、乳歯が生え揃う生後2〜3月頃から始めます。

また、歯の健康ケアと歯磨きに慣れさせるためにも、できるだけ子犬のうちに早めに始めてあげると良いでしょう。

犬が歯磨きを嫌がるときは歯磨きグッズを工夫しよう!

歯磨きを嫌がるワンちゃんに毎日歯磨きをするのは、飼い主にもワンちゃんにとっても大きな負担になります。嫌がるワンちゃんに歯磨きをするのは、なかなか大変ですよね。

しかし、命に関わる重大な病気を引き起こす歯周病のリスクを下げるためには、歯磨きはとても重要です。

大切な愛犬に元気に長生きしてもらうためにも、っくり歯磨き習慣を身につけてあげましょう。

歯磨きに慣れるまでは、舐めるだけ、ご飯に混ぜるだけの歯磨きグッズを取り入れてみると、ワンちゃんに負担なくお口の健康ケアができますよ。